親知らず(抜歯)
親知らず(抜歯)
親知らずにかかわらずこれはすべての抜歯に共通して言えることですが、抜歯をする際に気をつけないといけない全身疾患であったりそれに付随するお薬がいくつか存在します。町の歯医者さんの勝手な判断で歯を抜いてしまい違う病気が悪化してしまっては大変なことになります。抜歯を行う際はまずしっかりと患者様の全身状態(お体の状態)を把握する必要があり、かかりつけのお医者さんがいるのならその先生と相談もする必要もあります。 当院ではしっかりとした診査・診断のもとでしか抜歯は行わないことを原則としていますので、診査診断があいまいな状態での抜歯はお断りさせていただきます。患者様の安全を第一としていますのでご了承ください。
カウンセリング
まずどのような症状で悩んでいるのかを聞かさせていただきます。その後抜歯を行うにあたって全身的な病気があるか、現在服用しているお薬がないかの確認をさせていただいて、抜歯を行えるかどうかの確認をします。
レントゲン撮影
神経や血管の位置、上顎洞との位置関係をレントゲンで確認。
まずはパノラマX線写真にて大まかな状態を把握し、詳細に知りたい部分は歯科用CTを用いて、神経や血管の位置、親知らずとの距離関係を立体的に確認します。事前に「親知らず」の状態を詳細に把握することで、安全性を十分確保して抜歯を行います。
抜歯
麻酔をしたのち患歯を抜歯していきます。麻酔はしっかりしていきますので基本的に抜歯中の痛みは感じないはずですが、顎を押されたり歯を圧迫されるような感覚は残ります。抜歯の細かいやり方などは当院にて当日説明を行います。
翌日の消毒
抜歯の翌日は出血が止まっているか、抜歯窩に血餅が残っているかなどの確認と消毒を行います。
抜糸
抜歯した際、縫合したら抜歯後1週間ほどで確認して問題がなければ抜糸をします。
抜歯をするとなれば最低でも2回、もしくは3回歯科医院を受診することになりますので予定を立てる目安としてください。
麻酔が1時間から2時間ほど効いています。そのため唇や頬を間違って噛んでしまっても何も感じません。そのため、麻酔が切れてから大きな傷や口内炎ができてしまうことがありますので注意してください。
抜歯後はガーゼにて傷口を圧迫することで血を止めます。血が止まりにくいときはガーゼを四つ折りにしてしっかり噛みましょう。1日から2日は唾液にまじって血が出てくることがあります。
なるべく麻酔が切れてから食事することをお勧めします。麻酔が効いている状態で食事をすると感覚がないので口の中が傷だらけになったり、熱いものでやけどをしてしまう恐れがありますのでご注意ください。またお酒は血流を良くし抜歯後血が止まりにくい原因となりますので、当日の飲酒は控えてください。
通常の生活をする程度の運動はしていただいて問題ありません。しかし負荷をかけるような過度な運動は2・3日控えてください。入浴に関してですが長風呂を避けていただければ通常通りで問題ありません。
抗生剤や痛み止めなどお薬が出た場合は、指示通りに服用してください。
歯を抜いて数日は、激しいブクブクうがいは避けるようにしてください。水を含んで軽くゆすぐ程度でお願いします。歯磨きは普通にしていただいて構いません。
激しくうがいをしてしまい抜歯窩につくられた血餅がとれてなくなると歯茎が治らず骨が露出するドライソケットになってしまいます。非常に痛みを伴うので注意が必要です。
血餅がある状態
歯が抜けた後、抜けた歯の部位に血が凝固してできる血塊のことです。抜歯後の重要な段階で血餅がないと傷が上手く治癒せず、口腔内の痛みや感染のリスクが高まります。
ドライソケットの状態
歯が抜けた後の傷口が適切に癒えずに血餅(血の塊)がない状態です。歯の神経や骨が露出した状態となります。